2019年5月25日第4回野辺山宇宙電波観測所 星空撮影会にて 撮影;おおしろようこ 念願の野辺山宇宙観測所での星空撮影。
通常は指定時間の見学や撮影ができますが、 特別に星空撮影会としての公募に申込んで当選致しました! *通常は「夜間立ち入り禁止」の為、撮影はできません
電波望遠鏡と星空のコラボに胸を膨らませて参加しました。 大きなアンテナと小さな可愛らしいアンテナ群と初夏の星空と新緑の季節。 日本一標高の高い駅、野辺山から30分ほど歩くと到着します。
レンタカーや自家用車の場合はミリ波レーダーの装備のない車で行きましょう。 飛行機から新幹線、レンタカーと乗り物を繋いで現地へ。
駅前にはレンタカーが沢山あるので便利でした。
佐久市から野辺山の宿へ向かう途中、中央道を降りそこねて一旦引き返す。
(毎回迷子になるのは何故。わたしも頭上にアンテナ搭載したい…。)
道中、長野の新緑の季節の美しいこと。 山道を昇り降りては、樹々の緑のグラデーションを楽しみながら野辺山へ向かう 途中でさくらんぼと杏ジャムを購入したり野草や山を眺めたり楽しみます。 一旦、近くの野辺山ホテルにチェックインし、ウェルカムスイーツを頂きました。 小さな可愛い踏切を右手に左折。 野辺山宇宙観測所が近づく中、左手に白いアンテナが! 木々の合間から見えてテンションがあがる。
つい停車してスマホで窓から撮影してしまったり。 駐車場へ到着し、入り口で星空撮影会の参加を伝えて受付。
ここから先は電波望遠鏡への干渉を避けるために スマホは機内モードまたは電源オフ。
カメラ等のWi-Fi設定はオフにすることを案内されるので設定を変えました。
野辺山宇宙電波観測所にて 撮影;おおしろようこ
春の萌黄色の木々の間を抜け、左手に線路?を見ながら歩いていくと 目の前に並ぶ白い大きなパラボラアンテナが幾つも並んでおり
つい、感嘆の声が! 同じように参加者の方々も笑顔で見渡している。 集合場所へ向かう。部屋の中はハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡などで
撮影された美しい銀河や星雲、惑星のパネルが並ぶ。うっとり。
野辺山天文台の職員の方々や大西浩次先生の天文の講演を聴いて 撮影ポイントや見本の美しい写真を参考にしたあとは早速撮影ポイントへ。 入り口の駐車場から職員用の駐車場へ特別に当日許可証を頂き移動をします。
(なんと資料の封筒に入れたままで車に提示するのを忘れる。ごめんなさい!)
後のオレンジ色の明かりってもしや…。
広い敷地内にあるアンテナ群。ロケハンポイントを探しながら各々散らばる。
野辺山は高地のため、5月後半でも夜は10度くらいまで気温が下がるという。 念の為、登山用ジャケットと重ね着、ニット帽を用意してきました。
日が落ちるまでの間にロケハンやポイントを大西先生が説明していきます。
アンテナの移動用の線路を歩く。
映画「スタンドバイミー」みたいな感じでワクワクする。
*線路内は通常は入ることができません。
普段の見学コースでは経験出来ない少し特別な撮影場所を教えてもらい 日が暮れてそれぞれ赴くまま撮影ポイントへ。 敷地の奥の方にある一番大きい直径45メートルの電波望遠鏡へ! カメラ設置の前に大きな大きな電波望遠鏡を目の前にして感嘆の声が!
黄昏前の繊細な青から夕焼けからの藍へのグラデーションの中
ぐるっと一周しながら見上げるその姿。
後ろから見ても、横から見ても真下から見上げるその素敵なラインに
只々うっとりするばかり…。
2019年5月25日第4回野辺山宇宙電波観測所 星空撮影会にて 撮影;おおしろようこ
1982年に完成し、「ミリ波」で観測する世界最大の口径の電波望遠鏡として
日本の電波天文学を牽引しています。 銀河の中心に巨大ブラックホールがあることを初観測したり、 アルマ望遠鏡への技術にも活かされています。かっこいい…。
放送大学の「宇宙とその進化」のテキストで電波望遠鏡の名前を知り
国立天文台の講座や一般公開での電波望遠鏡の写真を見て 大きくてかっこいい姿に胸をときめかせて、やっと実物をこの目で見れた。
もうそれだけで大興奮です。今も思い出すとワクワクします。
銀河の進化、星間ガスの成長や原子星円盤の成り立ちを知った時に
わたしも、少しずつ好きの気持ちが大きくなって学ぶようになって
いつか星が形成されて銀河が形成されるように成長したいなと心踊る気持ちが
この場所に連れてきてくれたのだと思いながら撮影してました。
2019年5月25日第4回野辺山宇宙電波観測所 星空撮影会にて 撮影;おおしろようこ
次に太陽観測する、小さくてかわいい野辺山電波ヘリオグラフ群へ。その数84台!
直径500メートルにも相当する解像度で観測する小さくても凄い電波望遠鏡たち。
アルマ望遠鏡たちや、4月に発表された巨大ブラックホールジェットの世界初の撮像も
このように沢山の望遠鏡が力を合わせてひとつの大きな望遠鏡の役割をする。
干渉計って、アンテナって凄い。大きなアンテナを楽しみに来たけど、 愛らしく颯爽と並ぶヘリオグラフ群を目の当たりにしてると、
きゅーんと好きになってしまった。対象を知って近くにいくと生まれるのが愛情だよね。
太陽の黒点や磁場、フレアやコロナ放出などの爆発が美しいオーロラ現象や、人工衛星への影響を及ぼすため、観測はとても重要です。宇宙天気予報というものがあるのです。
NASAが飛ばした太陽探査機「 Parker Solar Probe」と一緒に何か調べたりもするのかな?
1日8時間連続で観測する野辺山太陽ヘリオグラフ群、私も仕事を頑張れそうです。
まっくらな中、芝生を歩きなかなか設定がうまくいかず上手に撮れなかったけれど
並ぶ姿と遠くに見える45メートル電波望遠鏡との眺めは壮観です。
次は超広角レンズを入手して挑みたい。
2019年5月25日第4回野辺山宇宙電波観測所 星空撮影会にて 撮影;おおしろようこ
そろそろ寒くなってきてキャップ帽からニット帽へ交換。
北斗七星の位置が、北極星が沖縄にいる時よりも高い。不思議な感じ。
頭の中では経度の差だと理解していても、やはりいつも見ているものと
少し違うのはちょっと不思議な感覚に陥る。勇気だして応募して良かった。 ここから宇宙の遥か遠くを観測して研究に勤しんでくれて
わたしたち天文ファンに新しいニュースや美しい銀河や星の姿を見せてくれるんだ。
ああ、、どうも有り難うございます。
いちいち感動しながら涙が出る。再び焦点を絞り直したりアングル変えたりするうちに
芝生だからと、寝転んで全天を見上げる。 少し冷たい空気を吸い込み、そよ風がひんやり頬と緑の先を撫ぜていく。
いつもは砂浜で見てる星空を、今夜は高原の澄んだ空気の中。
ここで流星群を眺めたらさぞかし美しいだろうと思いつつ余韻を抱きながら
ミリ波干渉計の場所へ移動していく。
第4回 野辺山宇宙電波観測所 星空撮影会にて 撮影;おおしろようこ
次は、入り口すぐの直径10メートルのミリ波干渉計たち。
30年以上
の運用を経て、現在は科学運用は停止中とのこと。 少し綻びたり経年劣化は見られるけれど、まだ運用できそうなのにもったいない。
頑張った証の背中を撮影してみる。飛行機の光が何度か横切る。
どのくらい沢山の研究をして来たんだのだろう。 野辺山レガシープロジェクトとして星形成や近傍銀河、共同プロジェクトを
支える野辺山宇宙電波観測所。
7種類の波長、多種類の観測を一度に同じ場所でできるのはこの野辺山だけ。
天の川銀河の観測。
第4回野辺山宇宙電波観測所 星空撮影会にて 撮影;おおしろようこ
わたしは深宇宙や遠方銀河に思いを馳せていたけれど
近傍宇宙を観測する野辺山のミリ波電波望遠鏡を知って、 また新しく学んでみようと思います。ああ、楽しい。
この10メートルミリ波アンテナ6台と45メートル電波望遠鏡を組みあわせて
RAINBOW干渉計として最大の分解能を実現する。なんて素敵!
第4回野辺山宇宙電波観測所 星空撮影会にて 撮影;おおしろようこ
また、もう少し勉強して写真の腕も磨いて野辺山に撮影に行きたいです。
研究者の共同利用で観測し、たくさんの新しい研究が生まれて
1年半後には、だれでもそのデータを参照でき研究などに使える。
そしてわたしみたいな天文ファンや、学びはじめの学生や、星景写真が好きな人
大きな観測機器、機械が好きな人、野辺山の観光となると素敵ですね。
小中学校、高校の修学旅行で来たりするときっといいなぁと思いました。
高校生に戻って、野辺山宇宙電波観測所に行きたいです!とレポート出したいくらい。
本当に楽しくて素敵な星空撮影会、澄んだ空気の1日でした。
素敵な企画を機会をありがとうございました。
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